Werther_is_kyokon’s blog

R18となっております

Mr.Childrenの””その他””の仕事について

Mr.childrenというバンドを知らない者はいないだろう。ヒット曲は数知れず、全ての世代の日本人が知っている。特に、ボーカルの桜井和寿の作詞センスは、他のアーティストの追随を許さない天性のものと言ってもよいだろう。日本人でMr.Childrenを知らない者は、教養の欠落ですらある。簿記界の滝澤ななみ、法曹に於ける岡口基一、その次元の人間と言える。

かくいう私も、青二才の頃はミスチルを聞いて悦に浸っていた記憶がある。一昨年の院試とか卒業とか卒論とか、諸々の地獄で頭の皺が男梅のキャラクター以上に増えた頃も聴いていた気がしなくもない。(詳細はここに載せておく)

 

思い返すと、桜井の歌詞は常に「本質」であった様に思える。だからこそ、精神が疲弊した時に聴くと脳の皺にぶっささる。だからこそ、どこぞの「会いたくて震える」だけのオナゴや、「愛は勝つ」という使い古されたセリフしか言えないおっさんみたいな、所謂”一発屋”と呼ばれるアーティストとは異なる道を歩めたのだろう。

 

一方で、桜井以外のメンバーについて、知っているものは何人いるだろうか。ギター、ベース、ドラム。この楽器を弾いている人間がいることは想像できるのだが、彼らが誰なのか、どういう人物なのか、それを詳細に知っているものは少ないのではないだろうか。間違いなく彼らも大人気バンドMr.childrenのメンバーであることは皆が認める処ではあるのだが、具体的なイメージはボーカル且つ作詞担当の"アイツ"のせいでかすんでしまうのも事実だ。

また、彼ら3人は、作詞や作曲という音楽に於ける創作活動をしない以上、一体何をして30年を過ごしてきたのだろうかという疑問も生まれる。同時に、彼らは櫻井という天才の影に隠れながらも確かな才能を持つ非凡な人間なのか、はたまた単に幸運が過ぎるだけの音楽隊なのか、という疑念も生じた。

この謎について、先週無職のおっさん3人で検討した結果、一つの明確な答えが出たので炎上必至でここに書き連ねるとする。全国のMr.Childrenファン、音楽に人生を捧げる名もなき天才の卵、彼ら3人同様に天才の影に隠れたアーティスト各位には予め最大級の詫びをしておかないとドロップキックされそうなので先手を打って謝っておこう。

 

まず、Mr.Childrenの活動に於ける最大戦力、もとい肝心要の人物は、間違いなく作詞担当&ボーカルの櫻井である。Mr.Childrenは、この櫻井を軸に展開される。Mr.Childrenの偉大な功績は彼の力無くしては間違いなく達成できなかったのであり、メンバー内でもそれは周知の事実のようだ。まさに櫻井様々と言える。

そして、Mr.Childrenのヒット曲にはある規則性があることに気づく。それは、

 

「櫻井が病んでいる時に作った作詞はモロにバカ売れしている」

 

という信じ難い事実である。94~98年頃の櫻井は慢性的な鬱病に苦しんでいたそうだ。正直あのレベルの成功を手にして何を病むのかという感じだが、事実この頃の櫻井は暗く、それ故作詞もこの世の真髄に触れるような深淵級の代物が連発する。無論ファンはそれを望む。売れる。何故かこの男の後ろで楽器を弾いているだけで、金が唸るように入ってくる。

これを見た3名は何を思うだろうか。「自分には桜井の様な作詞の才能はない」と思ったことだろう。自分の存在意義について考えては自己嫌悪に陥り、櫻井の才能に嫉妬した事だろう。しかし、彼ら三人はMr.Childrenのメンバーであり、櫻井の良き理解者である事もまた事実である。彼らなくして櫻井は活動はできない。彼ら三人が櫻井を必要としているのと同じく、櫻井も彼らの支えを必要としている。

そして、ある一つの答えに辿り着く。

 

櫻井を病ませれば、

 

 。

 

この答えに辿り着いてからは、彼らの行動に革新が起こった事だろう。顔を合わせるなり未達の月末時の野○證券バリの激詰めを行い、光○信の如く罵声を浴びせたことだろう。我々は、櫻井の四年間の鬱病は、人為的に作られたものだったと結論付け、彼ら三人は櫻井を病ませる天性の才能があると確信した。音楽云々は小林武史にでもやらせておけば良いのだ。櫻井を病ませ、完璧な作詞を作らせ、世に放つ。これがMr.Childrenであった。

 

しかし、この一見完璧と言える作戦も、ある日終焉を迎える。櫻井の精神が屈強になったのである。21世紀に入ると、彼は途端に柔和な表情となり、これまでの尖った歌詞が無くなり始めた。彼らは慌てふためいた事だろう。「芯を喰え。」詰めても詰めても、櫻井は笑う。笑顔と皺が似合い始める。

 

俺は…

 

オレたちは…。

 

……………。

 

となって早20年近く経ったのが今のMr.Childrenであろう。尚の事はない。彼らはパワハラの天才だったのだ。彼らが病むと、櫻井のメンタルが改善され、今度は明るいハッピーな歌詞が生まれる。根強いファンは勿論買う。売れる。そして後ろで楽器を弾くだけで金が入る。

 

一見、夢のような人生である。しかし、その裏には天才たちの葛藤や苦悩があった可能性がある事を、我々は忘れてはいけない。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

(完)