Werther_is_kyokon’s blog

R18となっております

芥川龍之介を超える「地獄変」を経験したのでここに記す。

院試に受かってました。まあ大した大学でもないし、内部進学だったので偉そうなことは言えませんが、このご時世“望まない院試”を余儀なくされる人もいましょうから、もしかしたら私のこのしょうもない体験談が誰かの役に立って、そいつがのちにノーベル賞を受賞して記者会見で「Werther_is_kyokonさんのブログがきっかけで受賞できました」と言って私が一躍“時の人”になれる可能性に賭けて今回筆をとる次第であります。

 

ここでは私がなぜ院進しようと思ったとか、専門はなんですとか、どういう研究をしようと思ってますとか、勉強は何をしました等、その手の何も需要のない話は書く気が無い事を予めご了承願いたいし、その類を所望の方は「東京大学 院試 合格」とか調べて下されば無限に出てくるのでそちらをご覧になる事を推奨したい。今回は「一年間で46単位を取る目標を立てた結果就活をやらかして大学4年の2月に進路が決まらなくても、その後精神を保って合格に至った経緯」について思い出す次第である。

 

まず初めに言いたいのは、このような誰がどう考えても自殺行為に思えるスケジュールを組むことは本気でお勧めしない。実際に、私はこの数ヶ月で生きるか死ぬかを本気で彷徨ったし、見た目がとてつもなく老けた。人生の帰路に佇んだ時、人間はここまでストレスを抱えるのかというくらい精神的に病む。なので基本的に院進を考えている人は早めに試験を受ける事を勧める。二次募集の「募集人数:若干名」にビビることなく学問に打ち込む方が遥かに精神的に楽と言えるだろう。しかし、このブログを読む読者諸君の中には、若さ故の怖い物見たさで、就職活動に精を出すことなく「まあ適当に失敗したら院試でも受けっかw」という数ヶ月前の私の様な状況の物がいるだろう。

 

よかろう。その者のみこの先の私の地獄編を読む事を許可する。

 

まず、己の精神状況を客観的に分析することから二次募集の院試戦争は始まる。具体的に、90年代のMr.Childrenを適当に5曲聴いて頂きたい。心にブッ刺さる曲が4曲以上ある場合はかなりラリっているといえよう。2〜3曲刺さる人は、「当時の桜井和寿は君らと同い年でこの曲を作っていた」という事実を踏まえて刺さった曲を聞いてみるといい。聴き終わった頃には大きな自己嫌悪に陥っている筈である。まずこの精神状態を受け入れて、そして克服するところから勝負は始まる。刺さらないそこの君は危機感が足りない。

そもそも、試験とは精神状態がモノを言う。君たちの中にも、いい年して「模試は出来たけど受験本番で、、、」と宣って大学受験の失敗談について武勇伝の如く語る“”甘ったれた“”人間がいることだろう。お話にならない。昔の失敗談から何も学んでいない。その精神力の弱さを克服しなければこの先の人生でそいつは永遠に同じ過ちを繰り返す事を私はここに保証する。受験、就活、出世、人生とは勝負事の連続である。どこぞの元国家主席語録に、「何かを勝ち取るには、まずこの世界について知る必要がある」という言葉がある。人生の大事な岐路には勝負事が絡んでいることが明白なのは20年以上生きている人間なら誰でも知っている。実力が拮抗している者が同じ土俵に立った時、明暗を分けるのはひとえに肝っ玉の強さである。ぶっつけ本番で力を出せる人間と出せない人間、これは実力云々以前に、人間としての優劣を如実に映し出している。それでは、人間力の要と言える精神力を養うにはどうすれば良いのか、それは第一に己を知り、弱さを克服することである。その方法として私は“ミスチル判定”を用いた迄である。

他にも二郎の大を死ぬ気で食う、水風呂に20分以上浸かる、といった荒療治があるが基本的にその後の健康に支障をきたすのでお勧めはしない。桜井は聞く者の魂だけを傷つける。心のリストカットを毎日行い、自己嫌悪を乗り越えた先に、謎の境地に辿り着く。それを人は万能感と呼ぶ。万能の境地に行く事をまず目指す、これが最も肝要と言える。

 

桜井を知り、己を知った諸君は、この時点で他の受験生の一歩先にいる。今やGRAY程度では刺さらなくなっているので、勉強のBGMに聞いてみるといい。自身の人間力の伸びっぷりに感動することだろう。桑田、浜崎、そして稲葉”先輩“は最早鼻で笑うレベルである。こうなったら第二段階に入る。

 

第二段階は、“自分より優秀な人間を受けさせない”工作をすることである。同じ大学学部に、「就活失敗したら院進かなア」と言ってるそこそこ優秀な人間がいたら、そいつの動向を逐一監視する必要がある。大抵優秀なので内定をもらっているケースが殆どなのだが、ごく稀に院進を本格的に考えてきやがる奴がいる。それは非常に困る。ただでさえ10人、20人しか受からない試験の貴重な一枠が奪われようとしているのだから、それは是が非でも阻止したいところだ。私の場合、2人受けようとしていた人間がいたので「院に行くと胃潰瘍になって吐血する」「院にはブ男しかいない(女は結局イケメンに惹かれる)から行っても地獄」「恵まれない東京の子ども(23歳独身)のために受けるな」「どうせ試験を受けるなら公務員試験を受けなさい」などの文言を隙アラバ言った。その結果、なんと全員の院進の回避と戦略的留年をさせる事に成功した。古代中国の戦術家に、「三十六計逃げるに如かず」という言葉がある。負ける戦いをするなら、そいつらと戦わない策を考えた方が遥かに良いだろう。二次募集とは命をかけた争いである。

 

ここまで来れば、君たちは他の受験生の遥か先を歩んでいる事だろう。顔つきは修羅の顔になり、勝つ自分だけをイメージしている。誰の目にも“何かをやっている人”に映るだろうし、道を歩けば国家権力から声を掛けられる頻度も増える。没关系。それは君たちが人間的に強くなった故の出来事である。桜田門の紋章がビビっている程度に流せば良い。

 

試験本番、これが最後の段階である。会場にいる人間は、全員進路が未定の人間である。それ故に顔が引き攣っていたり、緊張でガチガチになっている人間も少なくない。そんな中、私は何をしていたかというと、会場が開く迄の間、うんこ座りをしてMr.Childrenを聴きながら中本を2つ食っていた。腹が減っては戦はできない。腹に何か入っていたら人間強気になれる。二郎から出てくるオタクが無性に勝ち誇った顔をしているのは、腹が満たされて上機嫌になっているからである。デカい音でゲップしたら変な目で見られるが桜井が「残さずに全部食べてやる」と耳元で叫んでいるので無事完飲した。名もなき浮浪者がここに爆誕していた。皆スーツを着ていたが俺は私服だったのを覚えている。

どう考えても舐めている。いや、舐めるぐらいが丁度いいのだ。何事も舐めてかかるな、舐めてかかると足元を掬われる、とよく私は祖母に言われた。だったら掬われなくすればいいだけの話である。掬われない程度に舐めることーこれが私の編み出した気の持ちようであった。元来、私は気が弱かった。小さい頃は本番になると緊張で手が震えた。さらば、万全の精神、万全の肉体で臨むべきだとある日私は思った。あの日の気弱な少年は、傍若無人な世間知らずへと昇華した。

時に、私は「虚勢の重要性」について考えることがある。他人に対して、己の強さを本質以上に見せつけることで優位に立つ事を狙うという行為、世間はこれを極端に軽視している。他人からの評価は、そいつの目に映ったモノでのみ判断される。試験とは満点をとる事が本質でない。一般的に、点数で他人より優位に立つ事が試験に勝つ事を意味する。先述したように、ぶっつけ本番で実力が拮抗している者同士が戦った場合、精神面が明暗を分けると私は考えている。そういう宗教に入っている。精神面で勝るには、①自分の精神を強くする②相手の精神を下げる の2択が考えられる。後者は虚勢が意外と効く。良くも悪くも、人は自分が見たものを最も信頼する。勝手に解釈をして、ありもしない偶像を作り出し、その偶像に苦しむ。これはヒトの本能である。誰かに教わるまでもなく、ヒトはこの術を身につける。

 

恥ずかしい話だが、私は生まれつき脳味噌の作りが凡人の半分程度であった。特に、勉強に関しては苦労した記憶がある。故に多くの失敗もした。阿呆な人間性も相まって、ここには書けない経験もした。そこで、私はこの数多の失敗から学んだ精神力、そして他人以上に無駄に踏んだ場数、これこそが私の武器になりうる事を悟った。これからの私の人生も、この精神、この信条のまま生きることは間違いないと確信した。「失敗」、人はこの言葉を過度に恐れる。恐れるあまり、失敗だけを回避することに躍起になる。本質は、「勝利する」ことであって「失敗の回避」ではないと切に思う。失敗を恐れ、無難を求める者、これを人は凡庸と呼ぶ。失敗を回避する事に躍起になり、なにかに取り憑かれたかの如く平凡に成り下がった人間を私は知っている。それは果たして成功と呼べるのだろうか。

 

振り返ってみると、紛れもなくこの数ヶ月は地獄であった。恐らく、他の受験生も同様に焦りや緊張、ストレスを抱えていた事だろう。私はこの状況を前にして、人より少しだけ多くある、経験や精神力という漠然とした代物を携えて臨んだ。そこに私は一握の望みをかけた。当然、成功の保証はどこにもなかった。落ちていたら恐らく死んでいた。本気で自殺していた。結果論に他ならないが、今までの人生、私という人間性、桜井の言葉を借りれば「Mr.myself」に謝辞を送りたい。

上から目線でやや説教臭い文章になったことに関して、ここに最大限のお詫びを添付して締める。

 

ps 今ラインに何か送っても返信できないので連絡ある人はDMかメールにお願いします。

 

(完)